神奈川県議会 令和5年第1回定例会(3月1日~3月3日)
厚生常任委員にて以下6項目について質問、要望、意見発表をいたしました。
当日の委員会の様子はこちらの動画でもご覧いただけます→
健康医務局(3月1日)
1.かながわ健康プラン21について
第2次では「健康寿命の延伸・健康格差の縮小」を全体目標としているが、コロナ禍、子どもや女性の自殺者が増加し、適応障害や鬱病などの精神疾患者も増加。さらに、本県は身体活動・運動は全国平均よりうわ回っているにも関わらず、要支援・要介護認定者は増加傾向。「いのちが輝き、誰もが元気で長生きできる神奈川」としていますが、「こころも身体も健康で幸せな老後のある神奈川」という視点も加えるべきと考えます。
また日本は国民性から一人で抱え込む方が多く、「心理カウンセラー」という職種の認知度は高いものの、カウンセリングを日常的に受ける敷居はまだ高く、心理カウンセラーの地位も確立途上と言えるため、学校、職場、など様々な環境で先ずは気軽にカウンセリングが受けられる環境整備への取組と併せてメンタルヘルスへの意識啓発も求めます。
2.災害時における要配慮者支援マニュアル作成指針とDMATについて
この十数年、神奈川県では大規模災害は発生していませんが、今回のトルコ・シリア地震の被災状況をみると、改めて災害への備えは重要と感じています。
R8年までの「避難行動要支援者ごとの個別避難計画作成」が進むよう各市町村への支援を行い、「ビッグレスキューかながわ」等の防災訓練においても要配慮者支援への対応も取組むこと。
また、本県は県庁、県警本部、横浜市全てが横浜の沿岸部に集中しており、3つの政令市もある中、要配慮者への支援はもちろんのことですが、災害時の医療提供体制など、様々な連携が十分に取れる仕組み等についても引き続きの強化を求めます。
3.かながわペットいのち基金から
今やペットは大切な家族の一員とされている反面、適正な飼い方が怠り、多頭飼育などの課題も生まれています。
県の条例である「10頭以上の届け出制度」の認知はかなり低いと思われ、市町村の掲示板や自治会などさらなる普及啓発を求めます。
また、1973年にできた動物愛護法のペットは民法では「物」扱いであり、財産権・所有権という憲法上の観点も変えるべきと考えます。改めてペットの「命」という視点へ、国の法改正も求めます。
多頭飼育崩壊などは動物愛護の視点だけではなく福祉の面からの対策も求められます、「かながわペットいのち基金」はボランテイアやNPO団体、福祉関係の方などとも連携し、適正な飼い方とする共生社会を築いて頂くよう有効な活用を求めます。
福祉こども未来局(3月3日)
1. 地域福祉推進事業費について
まず「第三者評価推進事業」については、県民がより良いサービスを受けられるためにも重要な仕組みですが、現在は努力義務とする保育分野の実績が多いため、すべての分野で国が受審費用を負担し、各分野が受審する仕組みへの取組を求めます。
次に「重層的支援体制整備事業」については、市町村の包括的支援体制の整備の促進につながるものであり、属性・世代を問わない相談・地域づくりの体制として、県民にとってもメリットは大きい。県には、事業実施を希望する市町村が円滑に事業を開始できるよう支援し、また、地域差が出ないようすべての市町村で取組めるよう後押しをすることを求めます。
2. 共生社会推進加速化事業について
新規事業として「障がい者をサポートするボランテイア隊の新設」が計上されていますが、障がいは、身体的・精神的などひとりひとり様々です。同じ障がいであっても、困りごとや求めることは異なり、特に発達障がいの子供は年々増加しており、2019年には7万人を超えています。
見た目ではわかりにくい障がいのある方もいます。「この障がいの方はこのような対応が必要」と決めつけるのではなく、障がいの多様性を理解し、個人に合った丁寧な対応を求めます。
また、障がい者への支援や理解も、福祉や教育面の取組も重要ですが、「ともいきサポーター」の活動もしっかり活かされることを求めます。
3. かながわ男女共同参画推進プランの改定について
本県の重点目標の基本方針として「政策・方針決定過程における女性の参画」が掲げられ、意識・意欲向上をはじめとし、様々なセミナーを通し実践力の底上げに取り組んでいることは評価できますが、日本で「女性の社会進出」が大きくテーマに掲げられ手から数十年が経過してもジェンダーギャップ指数の日本の順位は例年低いままです。
2022年においては「先進国の中で最低レベル」と悲惨な状況に加え、女性地方議員の8割が「働きやすさに課題」と答え、自治会長など地域社会においても、政策・方針決定過程における女性参画は非常に遅れています。また、母子家庭の貧困率は圧倒的に高く、社会進出も安定した生活が重要です。
多くの課題を抱え、様々世界に遅れをとる日本社会。女性が活躍しやすい環境は社会全体にも有効です。本県独自の取組を率先していただき、引き続き取り組みを進めて頂きたい。
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